ひとは寝ている間に200mlの汗(牛乳1本分)をかくといわれています。
羽毛布団がぺしゃんこになってくるのは、汗がたっぷりしみ込んでいるから。
蓄積された汗や皮脂汚れは、黄ばみや臭いのもとになるため、清潔な状態で保管することが大切です。
でも、少々値が張る羽毛布団は、洗うのもためらってしまいますよね。
今回は、「自宅での洗濯方法」や「クリーニングのコツ」をくわしく紹介するので、ぜひお手入れの参考にしてみてください!
目次
まずは羽毛ふとんの洗濯表示をチェック!
羽毛布団は素材的に水洗いできないものが多いです。失敗のリスクを避けるためにも、洗う前は洗濯表示を必ずチェックしましょう。「水洗い・手洗い・洗濯機マーク」がある場合は自宅でも洗濯できます。
洗濯をおすすめしない素材・加工
シルクやウール・レーヨン(モダール)・テンセル(リヨセル)・キュプラは水洗いできません。キルティング加工が無いものも、羽毛が偏ってしまうので自宅での洗濯には不向きです。
洗濯機のサイズも確認!
布団はかさばるので、洗濯機もある程度大きなサイズが必要です。目安として容量が5キロであればシングルサイズ、7~8キロであればセミダブルの羽毛布団が洗えます。
容量の小さい洗濯機に無理やり詰め込むと故障の原因に!無理をせずクリーニングへ出した方が無難です。
羽毛布団を洗濯機で洗う方法
洗濯表示・洗濯機のサイズを確認したら、必要なものを準備して洗濯スタート!
洗いだけでなく、干すスペースや天候(乾くのに時間がかかるため)などを、考慮するのも大切です。
準備するもの
・寝具用ネット
・おしゃれ着洗い用の洗剤(中性洗剤)
羽毛布団の洗濯手順
1.羽毛布団をネットに入れる
2.水が溜まったら一度、停止し布団を5~6回押して濡らす
3.洗剤を入れ、弱(もしくはソフト)に設定し洗う
4.脱水が終わったら四隅を引っ張り、上下させ羽毛を整える
5.風通しのいい日陰に干す
羽毛布団は三つ折りにし、くるくる巻いてロール状にしてネットに入れます。
カバーなどファスナーのあるものを一緒に入れると、引っかかって穴があく可能性があるので、別にして洗いましょう。
洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使用します。アルカリ性や酵素入りの洗剤は生地の傷みにつながるのでNG。柔軟剤を入れるとふんわり感がアップし、臭いも撃退できるのでおすすめです。
羽毛布団は、そのまま洗ってしまうと水にぷかぷか浮いてしまいます。洗う前に手で押して濡らしてあげましょう。
コースは布団コース(毛布コース・大物洗い)などがあれば、それを選択。
脱水は5分ほどが目安です。
羽毛布団の手洗いの方法
羽毛布団が洗濯機に入らないときは、浴槽を使って洗います。洗剤は洗濯機で使用するものと同じです。
羽毛布団の手洗いの手順
1.浴槽に半分ほど水かぬるま湯をため、洗剤を溶かす
2.汚れが出なくなるまで、軽く押し洗いする
3.水を2~3回替えながら、十分にすすぐ
4.浴槽のふちに1時間ほどかけ、水気を切る
5.風通しのいい日陰で干す
洗剤は布団に直接かけず、水に溶かします。お湯で洗うと羽毛の油分が失われて、ボリュームダウンにつながるため、水もしくは30℃以下のぬるま湯で洗いましょう。
踏み洗いすると羽毛にダメージを与えてしまうため、手で優しく押し洗いするのがポイントです。
羽毛布団の干し方
羽毛布団はとにかく中までしっかり乾かすことが成功の秘訣!生乾きだと菌が繁殖し臭いやカビが発生してしまいます。
羽毛布団は羽毛が抜けるのを防ぐため、折り目を詰める「ダウンプルーフ」と呼ばれる加工がされているものがほとんどです。
ダウンプルーフ加工がされたものは、空気が通り抜けにくく乾きにくいのが特徴。十分に乾燥させるためにも、裏表を返しながら2~3日外に干す必要があります。
直射日光に当たると生地が傷むので、風通しのいい日陰に干しましょう。
必途中で天候が悪くなっては大変なので、天気予報をチェックするのも忘れずに!
ふんわりさせるコツ!
2~3時間ごとに布団の四隅をもち、上下させることでふんわりさせることができます。数時間ごとが難しくても、“一日干したらほぐす”を意識するだけでも仕上がりが違ってきますよ☆
羽毛布団のコインランドリーでの洗い方
プロ仕様の乾燥機が揃うコインランドリーは、家庭で洗うよりもふんわり仕上がるのがメリット。
ただし、コインランドリーの乾燥機は高温なため、かけすぎると羽毛の繊維が割れて油分が失われてしまいます。熱を抱え込むことが難しくなってしまうため、温めすぎに注意!高級な布団や仕上がりが不安な場合はクリーニング店を利用しましょう。
手順
1.羽毛布団を三つ折りにし、くるくる巻いてロール状にする
2.羽毛布団をドラムの9割になるように入れる
3.洗濯→脱水→乾燥
ドラムの中に空いたスペースがあると、バランスが悪くなり途中で止まってしまう可能性があります。ドラムは羽毛布団が9割入るサイズのものを選びましょう。1枚だけではなく、2~3枚入れて洗うとバランスがとりやすくなります。
羽毛布団と毛布など重さの違う多種類の布団を入れてしまうのも、バランスが悪くなる原因です。必ず羽毛布団だけで洗いましょう。
脱水が終わったら、羽毛が玉になっていないか触って確認を。乾燥の際はときどき出して、羽毛布団を広げたりひっくり返したりすることで生乾きを防ぐことができます。
ふんわり仕上げるコツ!
熱は湿気をもっています。自宅に持ち帰ったら30分~1時間程度外に干し湿気を飛ばしましょう。
羽毛布団の洗濯は、コツをおさえないと失敗しやすい!
羽毛布団は自宅での洗濯が難しいのが特徴です。洗濯しらたぺしゃんこになってしまった…なんて話もよく耳にします。
なかには失敗が怖くて10年洗っていないという強者も!
衣類に置き換えて考えるとちょっと恐ろしいですよね…。
羽毛布団は乾燥が難しい
羽毛布団の洗濯で一番難関となるのが「乾燥」です。
羽毛布団は濡れると羽毛が絡まりあい、ひとつのボール状になります。中までしっかり乾燥させないと、ボールは固まったままに!きちんと本来の姿に戻ったもの、固まったままのものがでてくるので、ダウンが偏ってしまいます。
「干し方」でも解説しましたが、ダウンを偏らせずふんわりさせるには、乾燥の途中でほぐしてやるのがコツです。数時間ごとに作業を行う必要があるため、非常に手間と時間がかかります。
羽毛布団はクリーニングに出すのがベスト!
羽毛布団の洗濯は「布団クリーニング」が一番おすすめです。
洗いにくい羽毛布団もスッキリきれいにしてもらえますし、万が一洗ってはいけない素材もプロが判断してくれるので安心です。費用はかかりますが、下記のようなメリットを得られます。
・洗う際の手間と時間がなくなる
・自分で洗うよりふっくら仕上がる
・ダニ被害を予防できる
・生地の劣化を軽減できる
・オプション加工で布団の寿命が伸ばせる
羽毛布団を自宅で洗った場合、天日干しが基本となりますが、晴れの日に干す必要があるため天候の崩れが心配です。
そもそも、家庭の洗濯では脱水も乾燥も弱いので、布団にダニや死骸が残ってしまいます。
コインランドリーの洗濯機はプロ仕様なので、脱水・乾燥も強め。しかし、ダニの死骸を完全に取り除くことはできません。
また、年季の入った布団だと、生地が破れて羽毛が出てしまう可能性もあります。
自分で洗って失敗→買い直しのリスクを考えれば、クリーニング店へお願いしたほうがずっと安全でお得です。
宅配クリーニングなら、取りに来てくれるから楽ちん♪
重くてかさばる羽毛布団は、ネットで申し込める「宅配クリーニング」がおすすめです。
自宅に集荷・届けにきてくれるので、わざわざお店まで布団を持ち運ぶ必要がありません。クリーニングのクオリティも店頭と劣らずキレイです♪
羽毛布団を宅配クリーニングに出す際のコツ
クリーニング前にほつれ・傷を確認!トラブルを未然に防ぐ!
クリーニングに出す前の点検をすることで、損傷やトラブルを未然に防ぐことができます。出すにほつれや傷がないか、くまなくチェックしましょう。
オプション加工をつけて長持ち!
クリーニング店では、500~1000円程度で、さまざまなオプション加工をつけることができます。
羽毛布団におすすめしたいのは、防ダニ・抗菌・花粉ガード加工など。加工をつけることで臭いの発生を予防したり、生地を長持ちさせたりできます。
一度つければ1シーズンは持続するので、来年も心地よい状態で使用できますよ。
衣替え時期を狙って出す
布団の洗濯目安は1シーズン(3か月程度)に1回が目安です。あまり頻繁に洗いすぎると羽毛の油分が損なわれダウンの劣化につながります。羽毛の季節が終わる衣替えの時期に出せば十分でしょう。
また、衣替え時期は各クリーニング業者もかき入れ時。ポイントアップや割引などさまざまなキャンペーンを打ち出してきます。タイミングよく出せば料金もぐっと抑えられるので、よりお得に利用できますよ。
ただし、衣替えの3~4月は繁忙期なので利用者も多くなります。羽毛布団の納品は5~10日程度が平均ですが、それ以上伸びることもあるので余裕をもって利用しましょう。
まとめ
羽毛布団は水洗いできない素材のものが多い他、乾燥に手間と時間がかかります。
洗濯前はまず洗濯タグをチェック!洗いは「優しく丁寧」に、脱水は「手早く」、乾燥は「中までしっかりと乾かす」が失敗回避のコツです。
「洗濯に失敗したくない」「家事の時間を節約したい」「クリーニング店に行く暇がない」という方は、ぜひ布団の宅配クリーニングを利用してみてください♪
布団専門の宅配クリーニング業者については、下記の記事で詳しくご紹介していますので、是非チェックしてみてください。